MVP ヨーキッチの強みと水球
2023/06/24
MVP ヨーキッチの強みと水球
こんにちは!
先週末、デンバー・ナゲッツはNBAを制覇し、NBA 2022-23シーズンが幕を閉じました。
選手にとっては待ちわびた休日となりましたが、わずか一週間で、フロントはトレードやドラフトを含め、来シーズンの準備で忙しくなっており、私たちファンを楽しませてくれます。
そんな中、今回の記事では、昨シーズン、ファイナルMVPを受賞したニコール・ヨーキッチ選手の強さの秘訣について書きます!
現在上映中のスラムダンクで例えると、ヨーキッチ選手は、陵南高校の魚住の体格で、仙道の技術を持った選手です。いや、山王高校の河田美紀男の体格を持ち、河田雅史と深津の技術と経験と、沢北のシュートセンスとクイックを持った選手、、、
とにかく、ヨーキッチ選手は漫画以上の選手です!
そのようなヨーキッチ選手の強さの秘訣は何なのか、ぜひ、本文をお楽しみください!
https://twitter.com/nuggets
二年連続のMVP獲得と、歴史的スタッツ、オールスター出場を成し遂げ、先週まで行われていた激動のNBAを見事勝ち抜き、NBAチャンピオンにも輝きました。
そのような中で、ヨーキッチ選手の強さのルーツについて書きたいともいます。
内容は、2020年にニューヨークタイムズ紙で投稿され話題となった「ヨーキッチ」と「水球」の関係を、さらに深く考えるものです。
まだ、その記事を読んだことのない方は、有料ですが、ぜひご一読ください。
ヨーキッチ選手の故郷であるヨーロッパのセルビアは、水球では有名な国で、2016年のオリンピックでは金メダルも受賞しました。
また、日本では小さい頃に近所の公園で野球をする経験は多くの人がしているように、セルビアの人々にとって私たちよりずっと、水球が身近にある環境があります。
そんな環境で育ったヨーキッチ選手は、どれだけ水球に関わってきたのかはわかりませんが、彼のプレーから、水球の要素が多数感じることができ、それが他選手と差別できる武器であることは事実です。
まず始めに、バスケットボールと水球の親和性について書きます。
水球とバスケよりも、水球はハンドボールに近い印象があります。
しかし、水球のコートの広さはバスケットコートに近く、コーター制です。
1チームの出場者が7人であることや、ゴールがあり、キーパーがいる事など、水球とハンドボールが似ている部分も多数あります。
試合展開として、バスケに馴染みある人がイメージしやすいのは、「インサイド中心」のバスケットです。
現代バスケの主流は広いスペースと3ポイントシュートを多用するシステムですが、その前まではインサイド、ポストプレイにボールを入れることが一般的でした。
水球でも、センターと言われるポジションの選手は、ボールをもらい、ディフェンスが寄ればサイドにさばき、寄らなければ自ら打つというような、相手のズレを起こし、攻守の起点となる役割です。
コートのサイズ感と、人数、ゴールに点数を決めること、比較的制限なく動くことができるからこその起点の作り方と、オフェンスの優位性は、水球もバスケも似た部分をもっていると考えることが出来ます。
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次にヨーキッチ選手のプレーの中にどのような形で水球要素が含まれているのか、そして、そのメリットとは何なのかを考えていきます。
最も表れているプレーは、ヨーキッチの片手で行うボールハンドリングでしょう。
水球は、両手でボールを扱うことをルールで禁止されています。
その影響なのかはわかりませんが、ヨーキッチ選手の球さばきで片手を使って行っている姿は多数見られます。ミート、パス、シュート、リバウンドなどです。
片手でボールが扱えるメリットは、リーチの拡大や球出しの速さなどとても大きいです。
そして、その僅かな差で行われた行動は、通常のプレーをも惑わすフェイントともなります。手数や選択肢が増える事ほど相手を困らせ、味方が安心できるものはありません。
そもそもディフェンスは、相手の向かう方向(体軸)に正面に入ることが普通なので、片手でボールを先行されては、ズレが起こるのは必然でしょう。
また、他の要素として、視野の広さは水球に関連しているかもしないと、水球経験者が言っていました。その理由としては、泳ぎながら、「意識的」に水上に顔を出しコートの様子を見る水球は、陸上で行われるバスケにおいても「意識的」にコートを見る事が出来るからです。水中で面をとるのに慣れていれば、陸上での体のぶつけ合いに有利に働ける要因ともなるかもしれません。
このように、様々な点でヨーキッチ選手のプレーから水球の要素を見る事ができ、それは彼の武器として働いています。
二度のMVP受賞と、エースの不在で、ヨーキッチ選手は決定力、経験、数字として表れる技術(良いプレイではなく、結果も伴うプレイ)を身に着け、歴史的トップ選手として名を連ねました。
しかし、昨年のファイナルMVPであるステフィン・カリー選手の一番の特異点がシュートリリースの速さであったように、今シーズンのファイナルMVPであるヨーキッチ選手も、片手を使える水球のような技術が、一握りのトップ選手にさらなる差をつける要素となったと思います。
このように、近年のNBAは、完璧なプレーだけではなく、個性、能力で僅かな差を生み出せる選手が勝ち上がれるような、より高いレベルとなったのかもしれません。
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